炊飯にまつわる小噺 心情のジェットコースター

実家から新米が届くというので、わたしはウキウキしていた。 つい先日、炊飯用のきれいな土鍋を買ったばかりなのである。 一人暮らしを始めてから6年、ずっと使っていた炊飯器が中途半端に硬いご飯を炊き上げるようになってしまい、半年ほど片手鍋でご飯を炊…

テンペストを用いたアプロプリエーション様相の提案

テンペストについて テンペストはシェイクスピアの晩年の作品とされており、魔法や妖精が数多く登場する幻想的な舞台が特徴である。地位を奪われ孤島に流されたプロスペローの復讐劇が描かれるが、最終的にはプロスペローは自らを謀った者たちにも赦しを与え…

ハッピーデザイン

デザインとアートの違いについて、長らく考え続けている。 起源をある程度一にするはずのこのふたつが完全に分離してしまったと感じられる現在では、例えばアートは作家の自由だがデザインにはクライアントがいるとか、アートは美しさを追求するがデザインで…

溜め込んだ感情がそのまま爆発しなければ良いのですが、そうもいかないので大変です

半年に一回かそれ以下くらいのペースで、たまに全く意味のない大きな嘘をついてしまうことがあって、普段はお世辞でも嘘をつけなくて困ることも多いのに、なんでこうなっちゃうかなあ、何かしらのパーソナリティ障害なのかなと思っていたけど、よくよく考え…

心身の不調

昨晩、寝しなに「怖いよぉ」と呻きながら号泣していたら、今日はバイト先で倒れ、タクシーで救急外来に行く羽目になってしまった。 外来の受付にはわたしのほかにも人がいて、ひとりは足を組みながら新聞を広げている。 もうひとりは確かに体調は良くなさそ…

バスの中では若い男が嘔吐した

「キャッ」 バイト帰り、土曜日の夜10時くらいのそこそこ満員のバスで、後ろの方から悲鳴が聞こえた。 続けて何人かが逃げるように前方にやって来る。 やだ、うしろでなんかあったん? みんな後ろをキョロキョロ振り返る。車掌! ちょっと調子悪い人がおるみ…

レポート:庭園美学論

現在わたしたちが目にする古庭園は、大陸からの文化の影響を受けており、成立したのは飛鳥時代以降であった。 しかしながら、意匠構造の違いはあれど、日本ではそれ以前から「庭園的なもの」が形成されており、いわゆる現在の古庭園の源流となった遺構などが…

3月9日

1年前のわたしはもうずっと辛くて泣き疲れた状態で、ベッドに転がるいもむしのようであり、もう相当な底に落ちてしまったのでちょっとのことではそれ以下に落ちないような、とにかく悲しみの深いところにいた。 なので10日に迫った前期試験の合格発表(当然…

雑レシピ

ある程度料理経験のある人による、ある程度料理経験と勘のある人のためのレシピ、というより料理の記録 ①だしをとる。 乾燥昆布ときのこ類(今回は冷凍しめじと乾燥しいたけ)を水に入れ火にかける。乾燥しいたけはキッチンばさみで適当な大きさに切ってから…

パン屋のパン

パン屋のパンはまじでやばい。全部おいしそう。 例えばバイト前にうっかりパン屋に寄って、バイトの休憩中と夜ごはんと、うまく行けば明日の朝くらいまで持つかな? と思ってパンを3つ4つ買うじゃないですか。全部なくなるの。その日の休憩の間に。 太るし食…

ねこの日だった

2月22日はねこの日で、なので一日中にゃーにゃーいいながらごろごろしていてもきっと許されると思った。 久しぶりの休日だったのに、アパートの屋上で工事があって朝から外がうるさい。でも、それが工事だとしばらく気づかなかったほどにはこのアパートは普…